6月5日、大阪のザ・シンフォニーホールで行われたアレクサンダーガヴリリュクのコンサートに行ってきました。
ガヴリリュクのコンサートは、横浜、福井と今回の大阪で3回目。
当初は自分のキーボードの出演日と重なってしまって、チケット取ったのに行けなくなってしまったのですが、
駄々をこねたのが通じたのか(?)キーボードの出演日が変更になり、無事行くことができました。
プログラムは以下の通り。
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第14番 嬰ハ短調 「月光」Op.27-2
ショパン:幻想即興曲 嬰ハ短調Op.66
ショパン:2つの夜想曲Op.48
ショパン:スケルツォ 第1番 ロ短調Op.20
ラフマニノフ:楽興の時Op.16
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ 第7番 変ロ長調 「戦争ソナタ」Op.83因みに前日の4日は、ピアノの会の身内コンサートでした。
朝の10時から開始で夕方まで弾いて、その後打ち上げや二次会。。。
ヘロヘロのまま、これまた体力を使う高速バスを使って大阪へ。
プログラムの多くが初期のCDに収録されているもの。
収録されてない曲で、特にショパンのノクターン13番とラフマニノフの楽興の時3&4番を楽しみにしていました。
ところが。
開始が月光1楽章。
どんなに上手い人が弾いても眠くなりそうなこの曲。
前日の疲労が急にきて、物凄い睡魔に襲われる。
えぇぇ。ガヴリリュクは海外の現存するピアニストの中で一番好きなピアニスト。
この日をどれ程待ち望んでいたことか。
なのにこの殺人的な睡魔は何だ!!!
気付いたら幻想即興曲。。。あぁ、曲が変わっても睡魔が。。。
何だ私は。睡眠薬でも盛られたか?
今まで数々のコンサートに足を運んだが、ここまで眠気に襲われたのは今回が初。
しかも1、2を争う好きなピアニストのコンサートでこんなことになるとは。。。
で、待ちに待ったノクターン13番。私はこの曲の後半部分が特に好き(中間部の連続オクターブは好きじゃない)。
最初の部分しか記憶にない(凹)。
ついでにノクターン14番なんて一音も記憶にない(凹凹)。
そして前半最後のスケルツォ1番。
これはガヴリリュクのCDに収録されてるものの中でも特に秀逸な作品。
とりあえず、私が今まで聞いたCDの中では一番好み。
とにかく流線型を描くような、ものすごく流れるようなスケルツォなんです。
で、これもCDと比べてどうかな?と楽しみにしてた曲。
始まりは記憶にある。あれ?CDと比べたら流線型がそれほどでもないような気が。。。
で、中間部のクリスマスキャロルで一気に鬼のような眠気が再度訪れる。
眠気と戦う私。あまりにも戦い過ぎて、舞台上に黒くてデカい化け物の幻覚まで見えた。
で、気付いたらコーダ。。。一番はっきり起きていたのは拍手の時という。。。
これは非常に悔しい!!!これは自分の体調管理ミスだ!!!
ということで。
ジャジャーン!いざと言う時の頼みの綱、レッドブル様の登場だぜ!

実はこれ、前日の身内コンサートが長丁場だったので、途中でへたばったら飲もうと思って
そのままカバンの中に入っていたもの。
まさか自分が弾く時じゃなくて聞く時に使うことになるとは。。。
で、席に戻る。
レッドブル250mlを一気飲みしたせいか、若干の尿意が。
尿意が軽くあるくらいの方が眠気も覚めると思い、トイレに行かずそのまま後半へ。
レッドブルのおかげか尿意のおかげかわからないけど、前半とはうって変わってシャキッ!と。
お目当ての楽興の時3&4番もじっくりと聞けました。
とにかくビックリだったのが3番。
私はこの曲に関しては前山仁美さんの演奏がデフォになってて、
静寂感と物悲しさとロシアの壮大感が入り混じったアンニュイなイメージなんですが。
ガヴリリュクはとにかくド迫力。普通に弾いても迫力のある4番よりド迫力。
以前、題名のない音楽会でカレーのおばちゃまが、
「この曲の左手のオクターブは、大男がよろついてるようなイメージで」というようなことを言ってて、
前山さんはこの解釈に非常に近いニュアンスで弾いてるのですが。
ガヴリリュクはもはや軍隊の行進並みの力強さ。
これはこれでガヴリリュクらしくて。。。あとは好みの問題ですね。
私は前山さんの演奏の方が好きかな?
で、お目当ての3&4番が終わったら。。。もう尿意との戦い(苦笑)。
特に戦争ソナタとか好きじゃないので(プロコフィエフは初期のソナタ、特に2番が好き)。
でも、アンコールは絶対に聞きたいし、今までの経験上ガヴリリュクのアンコールは長くないので
(これがキーシンのコンサートなら大変ですが(笑))、根性で我慢してやる!と決意。
尿意を我慢しつつも、戦争ソナタのラストが凄まじかったのは印象深い。
ピアノが勢いで踊りだして跳び始めそうだった。
で、お楽しみのアンコール。
アンコールの曲目は以下の通り。。。と書きたいところですが。

1曲目のスクリャービン、思いっ切り間違ってます。
アレは誰がどう聞いてもエチュードOp.2-1です。
また間違えるにしても変な方向に間違えたもんだと。。。何故に9番(苦笑)。
フィリペンコはガヴリリュクファンならお馴染み。ガヴリリュクファン以外は???状態。
とにかくこのフィリペンコのトッカータは見た目のインパクトが凄い。勿論音楽も凄いですが。
手が10本くらいあるように見えるんですよ、マジで。手の動きが速過ぎて残像が。
人間はあんなにも手が早く上下に動かせるものなのかと。。。ピアノはある種のスポーツなのかと思わせるくらい。
そして最後は、新アルバムに収録されてるもの。
編曲ものをよく弾くガヴリリュクだけど、この手の雰囲気の編曲ものを弾くとは意外。
いつもは超絶技巧もの(ホロヴィッツとかシフラとか)の編曲ものなので。
そんなこんなで、ガヴリリュクは多分いつも通り素晴らしかったと思うのですが、
自分の体調管理が素晴らしく悪く、睡魔と尿意が殆どのコンサートでした。。。
でもしっかり、新しいCDは購入。

ガヴリリュクのCD&DVDは全て持ってるので当然の行為です!
で、サイン会も。
本来ならその場で買ったCDにサインしてもらうのが普通なのでしょうが、
新しいCDの表紙が黒で、黒サインペンで書くとサインが見えないと思い、
我が家から持参したプロコフィエフコンチェルトのCDジャケ写にサインしてもらう。


やっぱり見やすいジャケ写にサインをしてもらいたいので。
ガヴリリュクのサイン、もっと増やしたいなぁ(←私、ピアニストのサイン収集癖があるので)。

今日のジュース。
スタバの「エクストラコーヒーキャラメルフラペチーノ」。

急に暑くなったので、フラペチーノの季節がやって参りました。
私はフラペチーノ好きなので、冬でも飲みますけどね。。。震えながら。
味は、まぁ納得の安定感といったところでしょうか。